妄想を文書化してしまう末期症状ログです。
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「結婚ですか?」
「そう、来月の頭に」
会社の先輩が休憩時間にそう言った。
「結婚適齢期ってやつですかね?」
ぼんやりと、そんなことを尋ねてみる。
「適齢期かぁ」
「社会人四年目になると、なんか周りが急に結婚って慌しくなる気がするんです。大学のときの友達とか、職場とかでも。そういうの見ているとなんか、結婚しないといけないのかなぁとか、つい考えてしまうんですよね」
「確かに、なんか「しないといけない」っていう感覚もたしかにあるんだよね・・・・・・」
先輩は缶コーヒーを傾けながら、少し遠くを見る目だった。
「結婚って、どんな感じですか?」
「そうだね・・・・・・なんか不安だよ」
「不安ですか?」
「金がない、って苦労している同期のヤツとかいっぱい見てきたからね。うちの会社の給料で家族を養っていくとか、そう考えるとブルーになるよ」
「一人暮らしには分からないですね」
「そうだね、一人暮らしはいいよ。お金に困ることがない。湯水とまではいかなくとも稼いだお金全てを自分の為に使えるからね。独身貴族とはよく言ったものだよ」
「羨ましいですか?」
「羨ましいね」
そう言って僕と先輩は笑いあった。
「僕には今まで以上に先輩が立派に見えますよ」
「そうかい? 自分じゃ良く分からないな」
「尊敬しますよ」
「どこが尊敬できるのかよくわからないけど照れるね」
「結婚、しなくちゃいけないのかなぁ・・・・・・」
ぽつりと呟く。
「いや、結婚なんてするもんじゃないよ」
先輩は笑う。
「・・・・・・」
「どうしたんだい?」
「結婚した人って、みんなそう言いますよね」
「うーん・・・・・・、そうかもしれない」
「しなくちゃいけない、ってどうして思ってしまうんでしょうね」
「確かにね」
「親も、先輩も、同期も、後輩も、友達も、口にはしないけど、そうしなければいけないって、まるで強迫観念みたいです」
世の中には、しなければならないレールが引かれている。
時々そう思う。
「大学に行かなければならない、就職しなければならない、結婚しなければならない・・・・・・」
レールの上の人生。
「世の中は、しなくちゃいけないことだらけです」
「どうして、かぁ・・・・・・理由なんて考えたこともなかった。そろそろかって、どちらともなく、でも、僕も彼女も結婚して当たり前って意識があったんだろうね」
「日本のスタンダードです」
そして、レールを脱線すれば、人生の落伍者。
「結婚して、本人は不安なのに、周りはおめでとうと言う。確かに複雑な気分かもしれない」
「何が芽出度いと思います?」
「恋人のゴールは結婚にあるから?」
「じゃあ、その先に道はないですね」
「ゴールしちゃったからなぁ・・・・・・」
「そう、来月の頭に」
会社の先輩が休憩時間にそう言った。
「結婚適齢期ってやつですかね?」
ぼんやりと、そんなことを尋ねてみる。
「適齢期かぁ」
「社会人四年目になると、なんか周りが急に結婚って慌しくなる気がするんです。大学のときの友達とか、職場とかでも。そういうの見ているとなんか、結婚しないといけないのかなぁとか、つい考えてしまうんですよね」
「確かに、なんか「しないといけない」っていう感覚もたしかにあるんだよね・・・・・・」
先輩は缶コーヒーを傾けながら、少し遠くを見る目だった。
「結婚って、どんな感じですか?」
「そうだね・・・・・・なんか不安だよ」
「不安ですか?」
「金がない、って苦労している同期のヤツとかいっぱい見てきたからね。うちの会社の給料で家族を養っていくとか、そう考えるとブルーになるよ」
「一人暮らしには分からないですね」
「そうだね、一人暮らしはいいよ。お金に困ることがない。湯水とまではいかなくとも稼いだお金全てを自分の為に使えるからね。独身貴族とはよく言ったものだよ」
「羨ましいですか?」
「羨ましいね」
そう言って僕と先輩は笑いあった。
「僕には今まで以上に先輩が立派に見えますよ」
「そうかい? 自分じゃ良く分からないな」
「尊敬しますよ」
「どこが尊敬できるのかよくわからないけど照れるね」
「結婚、しなくちゃいけないのかなぁ・・・・・・」
ぽつりと呟く。
「いや、結婚なんてするもんじゃないよ」
先輩は笑う。
「・・・・・・」
「どうしたんだい?」
「結婚した人って、みんなそう言いますよね」
「うーん・・・・・・、そうかもしれない」
「しなくちゃいけない、ってどうして思ってしまうんでしょうね」
「確かにね」
「親も、先輩も、同期も、後輩も、友達も、口にはしないけど、そうしなければいけないって、まるで強迫観念みたいです」
世の中には、しなければならないレールが引かれている。
時々そう思う。
「大学に行かなければならない、就職しなければならない、結婚しなければならない・・・・・・」
レールの上の人生。
「世の中は、しなくちゃいけないことだらけです」
「どうして、かぁ・・・・・・理由なんて考えたこともなかった。そろそろかって、どちらともなく、でも、僕も彼女も結婚して当たり前って意識があったんだろうね」
「日本のスタンダードです」
そして、レールを脱線すれば、人生の落伍者。
「結婚して、本人は不安なのに、周りはおめでとうと言う。確かに複雑な気分かもしれない」
「何が芽出度いと思います?」
「恋人のゴールは結婚にあるから?」
「じゃあ、その先に道はないですね」
「ゴールしちゃったからなぁ・・・・・・」
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