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妄想を文書化してしまう末期症状ログです。
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何も奪わず、奪われていった者たち
彼女達に罪はない
奪われた者たちを知らず、安穏と暮らしてきたもの
あなたに罪はない
ただ罪深かったのは
それを罪と責めたわたしひとりだけ

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わたしがあなたに望むのはひとつだけ
せいぜい苦しんでください
自分の無力さを呪い
罪悪感に苛まれながら
部屋の隅で膝を抱えてください
そして
苦しみぬいた後は、忘れてください

わたしはあなたのことが好きでした
だからこそ、嫌いになってしまいました
このパラドクスは長い間わたしの中で矛盾と認知されて
幾度となく前後不覚に陥りました
あなたを愛することはできない
同時にあなたを責めることもできない
だから
わたしの為を思うなら
苦しんでください
そして、忘れてください
その選択が一番希望を包括するでしょう
だから、過去はこれでおしまい
あなたは現在を、未来を生きてください
わたしのいない未来を―――
その日、世界は変わってしまった
退屈と平穏で優しく包まれていた世界は
狂気の螺旋を軸にして急速に回り始める
世界を変えてしまうのはいつだって人
きっと人が変わってしまうから、世界は変わってしまう
どんなに否定しても、止めようとしても無駄
否定するのも、止めるのも人
あなたたちも変わってしまっている
変わらなければ、変わっていく世界から取り残されてしまうから
必死にしがみつけばいい
嘆いて身を投げるのもいい
それでも世界は止まらない
人が動かし始めた世界は加速度を増し
衝突し粉々に砕けるまであなたたちを巻き込み転げ落ちるだろう。
とある魔女の話をしよう
恐ろしい魔術と、冷酷な手段をもってして
時には街一つ焼き払うことを厭わない
彼女は生まれた時から孤独だった
必要とされたのは彼女ではなく、彼女の魔術
愛されたのは彼女ではなく、彼女の頭脳
人々はその力を愛しているにも関わらず
彼女は憎まれ、忌み嫌われる
それ故に彼女は孤立しており
彼女の個性は魔女という言葉で完結する
だから
魔女は人々を必要としない
狭く歪んだ四角い天窓の部屋
それが世界
誰一人いない、彼女すらいない彼女の世界

雨音の落ちる音
窓を打ち叩く風に紛れて悪魔はやってきた
彼は言った
彼は人々が嫌いだと
彼は人々の世界を許せないと
魔女の持ちかける密約
悪魔と交わした戯れの契約
ただ彼らは契約を祝福する
それは
世界の滅びる壮大な契約
彼女はけして壊れてはいない
それこそが
誰にも理解のできない魔女たる所以
どれだけ痕跡を消しても
わたしの足跡は消えない
どれだけ痛くないふりをしても
わたしの傷跡は消えない
そして、どれだけ覚えていないフリをしても
わたしの過去はけして消えない
それは
過ちであり、恥じるべき消せないフィルム
罪悪感のない罪と
他人に与えられたカルマをもってして
黒き過去は、輝かしい現在を侵しはじめる

誰もいなくなった冷たい部屋
わたしはゆっくりと侵されながら
膝を抱えて思い出す
それはまだ、すべてが狂ってしまう前の景色

そうしてわたしはきっと
長かった悪夢から目を覚ましたのだろう
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HN:
o-isu
年齢:
41
性別:
男性
誕生日:
1983/02/18
職業:
妄想業
趣味:
深夜徘徊
自己紹介:
2008年になりました。
今年も細々と脳内の妄想を発散してまいります。

ご意見など以下のアドレスにメール願います。
oishi3128@hotmail.co.jp

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