妄想を文書化してしまう末期症状ログです。
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「子供の頃のことって、覚えてる?」
彼女は言った。
ぼんやりと仰向けで天井を見上げながら考えてみる。
「何となく覚えてる・・・・・・かな」
「たまに子供の頃に戻りたいって思わない?」
「どうして?」
「だって、今みたいに必死にやりたくない仕事をして、頭下げたくない相手に頭下げて、そういうのって疲れない?」
「現実逃避」
「違いない」
彼女はクスクスと笑って、僕の胸板に指を這わせる。
それが妙にむづがゆくて心地いい。
「子供の頃と比べると、やっぱり変わったのかな?」
「そりゃそう」
「どんな風に?」
「そりゃあ・・・・・・」
彼女は少し考えるフリをして――。
「色々」
適当だった。
「聞いた僕がバカだった」
「何? 自分の彼女をバカ扱いする気?」
「バカでしょ?」
そう聞くと。
「違いない」
彼女はまた笑う。
幸せだと言うだろう。きっとこの光景を見て、多くの人は幸せと言うのだろう。
でも漠然と、本当に漠然と思う。
僕は一体いつから、これを幸せと思うようになったのだろうか、と。
いけない、いけない。
幸せの定義とかしだしたら、最後は結局宇宙までいってしまう。
哲学は危険だ。答えがないから堂々巡りだ。
でも――。
子供のときは、そんな幸せを描いたこともなかった。
「やっぱり、変わったかな・・・・・・」
「何が?」
いつの間にか彼女は僕の上にうつ伏せで乗り、上目遣いで僕を見つめる。
女の子のこういう仕草って、ずるいんだよな。
色々と。
そう、男の子として。
「ん――?」
彼女は気づいた。
「そんなとこばかり大人ですか」
「これは致し方ない」
確かに、そんなところばかり成長している感は否めません。
「同時にとても自然なことでもある」
「そんなとこ立たせていってもカッコよくない・・・・・・」
少し不満げな彼女。
でも、優しく髪を撫でてあげればご機嫌になる。
単純だか、難しいのか、女の子はよく分からない。
「・・・・・・そんなんじゃ、ごまかされん」
と言いつつふやけた顔。
誤魔化されてる、誤魔化されてる。
猫か、と突っ込みたくなる。
猫は僕の上で丸くなっている。
僕は炬燵の代わりじゃないぞ。
そう思いながら、僕もふやけた顔になる。
『幸せ、かい?』
そう。
そんなふとした瞬間に、魔が差すように彼は尋ねる。
(幸せ、だよ)
僕は答える。嘘ではない。
『でもときどき、どうしようもなくむなしくなる』
(否定はしない――)
『でもきみは、それがなぜかはかんがえない』
(・・・・・・)
いつの間にか、僕の上で彼女は寝息を立てていた。
少し重い、なんて口が裂けても言えない。
そのあたり女の子はとてもデリケートだ。
寝よう。
僕は目を閉じる。
眠気は一向に訪れない。
それが少しだけ、僕を不安にさせた。
彼女は言った。
ぼんやりと仰向けで天井を見上げながら考えてみる。
「何となく覚えてる・・・・・・かな」
「たまに子供の頃に戻りたいって思わない?」
「どうして?」
「だって、今みたいに必死にやりたくない仕事をして、頭下げたくない相手に頭下げて、そういうのって疲れない?」
「現実逃避」
「違いない」
彼女はクスクスと笑って、僕の胸板に指を這わせる。
それが妙にむづがゆくて心地いい。
「子供の頃と比べると、やっぱり変わったのかな?」
「そりゃそう」
「どんな風に?」
「そりゃあ・・・・・・」
彼女は少し考えるフリをして――。
「色々」
適当だった。
「聞いた僕がバカだった」
「何? 自分の彼女をバカ扱いする気?」
「バカでしょ?」
そう聞くと。
「違いない」
彼女はまた笑う。
幸せだと言うだろう。きっとこの光景を見て、多くの人は幸せと言うのだろう。
でも漠然と、本当に漠然と思う。
僕は一体いつから、これを幸せと思うようになったのだろうか、と。
いけない、いけない。
幸せの定義とかしだしたら、最後は結局宇宙までいってしまう。
哲学は危険だ。答えがないから堂々巡りだ。
でも――。
子供のときは、そんな幸せを描いたこともなかった。
「やっぱり、変わったかな・・・・・・」
「何が?」
いつの間にか彼女は僕の上にうつ伏せで乗り、上目遣いで僕を見つめる。
女の子のこういう仕草って、ずるいんだよな。
色々と。
そう、男の子として。
「ん――?」
彼女は気づいた。
「そんなとこばかり大人ですか」
「これは致し方ない」
確かに、そんなところばかり成長している感は否めません。
「同時にとても自然なことでもある」
「そんなとこ立たせていってもカッコよくない・・・・・・」
少し不満げな彼女。
でも、優しく髪を撫でてあげればご機嫌になる。
単純だか、難しいのか、女の子はよく分からない。
「・・・・・・そんなんじゃ、ごまかされん」
と言いつつふやけた顔。
誤魔化されてる、誤魔化されてる。
猫か、と突っ込みたくなる。
猫は僕の上で丸くなっている。
僕は炬燵の代わりじゃないぞ。
そう思いながら、僕もふやけた顔になる。
『幸せ、かい?』
そう。
そんなふとした瞬間に、魔が差すように彼は尋ねる。
(幸せ、だよ)
僕は答える。嘘ではない。
『でもときどき、どうしようもなくむなしくなる』
(否定はしない――)
『でもきみは、それがなぜかはかんがえない』
(・・・・・・)
いつの間にか、僕の上で彼女は寝息を立てていた。
少し重い、なんて口が裂けても言えない。
そのあたり女の子はとてもデリケートだ。
寝よう。
僕は目を閉じる。
眠気は一向に訪れない。
それが少しだけ、僕を不安にさせた。
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